「善三先生と私 ―坂本善三と坂本寧―」始まりました
坂本寧(さかもとやすし1930-2023)は、当館の初代館長であり、坂本善三の最も身近な弟子の一人です。旧制大津中学校時代の出会い以降、画家として、医師として、公私に渡って師の姿を身近に見ながら支え続けました。善三没後は、坂本善三美術館の設立に奔走し、館長として坂本善三の芸術を伝えることに全精力を傾けました。
世の中に優れた作家はたくさんいますが、それが後世に残っていくためには、優れた「評価者」の存在が必要です。坂本寧はその類まれな眼力と確かな評価軸を持ち、良いと思った他者を無私で応援するプロデューサー的資質の持ち主でした。坂本寧の尽力が美術史の中に坂本善三を正しく位置付けたことは、「評価者・坂本寧」の功績として、今後さらに評価されていくことになるだろうと思います。
本展では、坂本寧の著書『善三先生と私』を紐解きながら、2人の終生にわたる交流を作品と文章で辿ります。坂本寧の生涯の仕事であった当館で、一人の情熱が文化をつないでいく様を感じていただければと思います。
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善三先生と私 ―坂本善三と坂本寧―
会期:11/30(日)-2025年1/19(日)
時間:9:00-17:00
休館日:月曜日(ただし1/13は開館)、年末年始(12/29-1/3)、1/14
入館料:一般500円/高校・大学400円/小学・中学200円