「坂本善三 故郷に帰る」開催中

9月8日から、坂本善三生誕100年記念「坂本善三 故郷に帰る」展が始まりました。
本展は、坂本善三の生誕100年を祝して、熊本県外の公立美術館に収蔵されている作品の里帰り展です。今回は、6つの美術館(福岡市美術館、福岡県立美術館、北九州市立美術館、呉市立美術館、高松市美術館、宮崎県立美術館)から12点が里帰りし、当館で初披露となりました。
坂本善三の作品は、その多くが、ふるさと小国の自然や風土から発想して描かれています。善三が生まれ育ったのは、まさに坂本善三美術館が建っている小国町黒渕地区。善三が少年期に慣れ親しんだはずの、当館を包み込む自然豊かな里の空気は、きっと、ルーツを同じくするこれらの作品たちを生き生きと呼吸させるに違いありません。そして作品たちの深い息遣いは、みなさんの心を風のように揺り動かすことでしょう。
ふるさとを愛した画家の、ふるさとでしか味わえない展覧会を、ゆっくりとご覧ください。
そして、展覧会をご覧になったあとは、ぜひ周辺を散策してみてください。坂本善三の作品と相通ずるさまざまな断片(かけら)を、いたるところに見つけることができるはずです。そんなふうに、作品を通して、日常に注ぐまなざしがぐっと豊かになることは、人生の大きな喜びではないでしょうか。
すっかり秋の気配が深まった小国へどうぞお越しください。

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