最新展示 坂本善三 熊本を描く

坂本善三 熊本を描く
会期 平成20年4月24日(木)~6月15日(日)
坂本善三はその生涯のうち、美術学校時代とそれに続く戦争時代を
除くすべてを、熊本で過ごしました。生まれ育った小国、
戦後間もない頃の阿蘇、その後亡くなるまでの熊本市と、いずれも
その土地の文化や風土に深く根ざした作品を生み出し続けました。
東京時代の作品は、確かに阿佐ヶ谷や湘南などゆかりの風景を
描いたものはあるものの、「サーカス」「花束」などという当時の
主な作品の題名からもわかるように、その土地の風土とのかかわり
は非常に薄いといえます。
一方、阿蘇・熊本に帰ってからは、熊本城や阿蘇山、装飾古墳など
をはじめとした熊本の風物に目を注ぎます。熊本城の黒、
まるで抽象画のような外輪山の形態、古墳時代の人が描いた驚くべ
き抽象文などは、坂本善三の作品に直接的な影響を与えました。
そうして生み出された作品は、精神の深いところで土地の文化や
生活と強く絡み合っています。
東京での暮らしやパリ留学などの経験で、自分のルーツや熊本の
風土について深く考えるようになったこともその一因です。
自分とは何かという追求の果てに、自分の精神を育んだふるさと
の風土がおのずと現れてきたといえるでしょう。
本展では、熊本城や阿蘇などの熊本を題材に描いた作品のほか、
ふるさと熊本の風土を強く反映している抽象作品などを
展示します。坂本善三の眼を通して熊本をたどるだけでなく、
一人の画家が、ふるさとの風土を深く見つめることで
真のオリジナリティを獲得していく様を見ていただきたいと
思います。
shiro_1981.jpg
城 1981.
形 1982.JPG
形 1982.
外輪 1956.JPG
外輪 1956.
青の阿蘇 制作年不詳.JPG
青の阿蘇 制作年不詳.
◆◇◆ 次回展覧会のご案内 ◆◇◆
坂本善三とヨーロッパの版画展
6月18日(水)~8月31日(日)

美術館の更新情報を受け取る