地域のみなさんと“善三ぬり絵”

 

町内の50歳以上のみなさんと“善三ぬり絵”をしています。

「こりゃまた、おもしろいことするなあ」、「絵の具やら、使ったこともないけん、しきらん(できない)」。小国町内各地の集会所で月に1度開かれている小国町社会福祉協議会主催の「いきいきサロン」でのひとコマです。月に一度血圧を計ったり、体操をしたり、ご近所同士、交流やレクリエーションを楽しみながら健康づくりをする集まりが町内あちこちで開催されています。そこに先月から美術館がお邪魔しています。

 

 

 

坂本善三美術館では、9月17日から展覧会「Over50で楽しむ善三展」を予定しています。この展覧会では、50歳以上の世代のみなさんの制作や活動、それを生み出す生活ごと「人生の表現」として紹介します。

 

 

この展覧会へ向けて、先月から地域のサロンの活動に出向いています。善三先生と作品の紹介をし、地域のみなさんと一緒に善三作品「風土」のぬり絵をしています。

「風土」はグレーが基調で、いろんな色の層が重なった大きなサイズの油絵。この大きな絵を約70枚に分割してぬり絵にしました。それぞれA4サイズの画用紙を絵の具でぬり、全部つなげると一枚の絵になる、というものです。

 

 

よくあるぬり絵と違うところは、まず「絵の具でぬる色をつくる」ことです。作品のプリントを見本に、微妙なニュアンスのグレーを、白、赤、青、黄、緑、紫など、絵の具をまぜあわせて色を作るのがちょっと難しいところ。さらにルールが一つあって、黒の絵の具を使わないこと。「なかなか思った色ができん(できない)」とみなさん慣れない絵の具に四苦八苦です。

 

 

 

はじめ「私はできん、せん(できない、しない)」と言っていた方も、「じゃあ一緒にやりましょう」と少しお手伝いすると、最後には絵筆で隅まで丁寧に色をのせて仕上げて下さったり、「わしは自己流じゃ」と色が違っても気にせず終える方もあれば、ご自身もぬりながらまわりの年配者に声かけして世話を焼いて下さる方もあり。集会所をまわるごとにだんだん完成したパーツが増えて作品が形を現わしていきます。ちょっとずつ違う個性も、絶妙にいい味わい。最初とまどっていたみなさんも、「今日は楽しかった」「9月は忙しくなるなあ、美術館に行かなならん(行かないといけない)」と、いつにない刺激を楽しんで下さった様子でした。

9月17日からの展覧会で展示します。お楽しみに。

 

 

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