3日め「小国野菜のお弁当(今年も)」

7月31日、3日めです。

この日は「小国野菜のお弁当(今年も)」。

(今年も)とついてるのは、昨年も似たようなタイトルの作品を発表したからです。内容は全然違いますが。昨年の様子はこちら

この日の作品は、前日の作品「汗で戻す」で自分のかいた汗で戻した乾物を夜のうちに水に浸してしっかり戻して、この日はそれを使って料理を作り、自分で食べる、というものです。

正面から見たときの体の一番外側を点線でふちどっていきます。

股の内側は自分で。

耳の横も。

ひとまわり短く、小さくなった手と足。

これは何かというと、昨日から水分(汗分)を含んで大きく戻ったシイタケと昆布から見ると、自分たちが大きくなった分だけ、くるみちゃんが小さく見えるんではないか、という、そういうシイタケ昆布目線のラインだ、ということです。

みどりのラインは、昆布目線。

体の後ろ側がシイタケ目線です。茶色のラインで。

「くるみちゃん、?もー?して」

「もー…??」

「もー、って言わない?」

「えー?」

「子どものおしりふいたりする時に?もーして?とかって言うよ」

「はじめてきいた~」

こんな場所でやってます。

フリルのエプロン。断ち切りで作ってます。

縮んだ手足、見えますか?

大きくなったシイタケ、昆布と、小さくなったくるみちゃん。

あくまでシイタケ昆布目線。

地元の方がお孫さんを連れてやってきてくださいました。

こちらも、地元の方。

「なんか、友達が?おもしろいのやってる?って、すすめてくれたんで…」

一方、くるみちゃん。

いかにも、ちゃんとした料理っぽい。

ちゃんとした、なすの煮びたし。

皮には細かく隠し包丁を入れてます。京料理って感じです。(くるみちゃんは、京都在住)

にんじんも、こんなことしたりして。

「あーーーー!」

こんなハプニングこそ、撮らねば!!スタッフ魂!

「もったいない~」と言って砂利をはらって食べるくるみちゃんの背中に、「もう、落ちたのは食べないよ!!」と叱る学芸員Yの声が鋭く響きます。

ちゃんとしてます。

「おいしそうよね…」

「でも、汗だからね…」

「食べたいですか?じゃあ、 これなら、比較的汗率が低いので…」

あくまでご自身の判断で口にしていただいています。おすすめはしていません~

ずらり。この後も、続々できあがりました。

ちょっとおふざけのするめ。

 ↓ 上のするめに、昆布で靴下を作ってはかせました。メリークリスマス!

「あみこみ、きれいでしょう?」

イカの足の編みこみ。

ズラーー、12品。

いただきますのポーズをしてもらいました。

麩とイリコの寒天。イリコが泳いでる風情。

「わたし、ゼリーをいっぱい食べたいなーって前から思ってたんです~」

するめのだし汁が深いコクを感じさせる、糸こんにゃくとぜんまい、ブロッコリーのきんぴら。

するめの昆布巻き。するめの味は、だいぶ抜けていたらしい。ダシに出たのかな。

「ちょっとちょっと、これ!おいしいです!まじで!」

お客様におすすめしています。

「なんかさ~、汗で戻したってわかってても、つい、おいしそう、って思っちゃうよね~」と学芸員Y。

「なるべくゴミは出さずに、全部使います!」と言って、出た生ゴミはこのくらい。新聞紙でくるんだのは、うっかりフライパンごと砂利に落としたものです。ほぼゼロと言ってもいい量でした。

おつかれさま!!

7月31日「小国野菜のお弁当(今年も)」のくるみちゃん本人の反省日記

若木くるみの制作道場のサイト(反省日記とツイッター入口があります)

昨年2013年の、制作道場サイト

美術館の更新情報を受け取る

最新情報

前の記事

2日め「汗で戻す」