21日め「中学生ワークショップ6 うらの顔」

8月21日は中学生ワークショップの6回め。ワークショップとしては最終回になります。

1回めから5回めまで、くるみちゃんは毎回改良を重ねて次につないできました。いよいよラストというこの日、なぜか弱気になってて、「なんか…うまく行く気がしない…」と言います。往々にして、人数が多い回は不安になりがちなくるみちゃんではありますが、この日は人数だけでない何かを感じていたようでした。

鑑賞の時間が少し長引いて、ワークショップの時間が少し遅れて始まりました。
「多少終了時間が後ろにズレてもいいんじゃない?」と言うと、「いえっ、時間どおりで!私も時間に終わらない先生とかキライだったし!時間内に終わらせます!」とのことでした。

はじめは、鏡で見ながら自画像を描きます。

ワイワイやってる中にも、真剣にちゃんと画用紙に向き合う姿勢を見せてくれる子が、チラホラ見えてきました。

おもての顔を描いたあとは、うらの顔。くるみちゃんが合わせ鏡のやり方を実演して見せました。

「やりたい人!」
…といって、やりたい人が出てくるような雰囲気ではなく。「んー、じゃあ…」と、くるみちゃんがみんなの顔を見回すと、みんなヒャアヒャア笑って逃げるような、そんな空気でした。実際、逃げてました。


でも、逃げられて困った雰囲気にしないのが、くるみちゃんのテク。すかさず3人とっ捕まえて、鏡の前に座らせました。そして、その子たちは「あ、この子たちならいいかも」と、的確な人選でした。一瞬の判断だけど、限りなくベストチョイス。



いつもなら、しつこいくらい「みんな、後ろに来て。よく見えるところに。そして、応援してあげて」と言わないと、はじめは遠巻きなのですが、この日は撮影もままならないくらい、はじめからみんな顔を描いてる人のすぐうしろに迫って、ワイワイ大盛り上がりでした。


はじめの3人の顔。



その後も、3人から5人のチームに分かれて4グループが描きました。








どのグループが描いてる時も、多少おふざけが過ぎる雰囲気の瞬間もありはしたものの、はじめて描く後ろ手の感覚や、出来上がりの顔のゆがみに笑顔笑顔でした。

この日のくるみちゃんの後ろの顔。前日の作品で描いた顔を消さずに(つまり、お風呂に入らずに)、そこに説明の時に見本として描き足したメガネだのヒゲだのが加わっています。

最後のグループが描き終えて、シメです。

話しはじめは、普通にさらっと時間内に終わるようにすんなりまとめるのかな?…と思っていたのですが。学芸員山下とやり取りしながら話しているうちに、ここで、みんなの賑やかさの中では出してなかった“くるみ節”が、ドバーンと出されました。
後ろ頭を剃るのだって美術なの!
何やってもいいんだよ!
美術って難しい?おもしろい美術だってある!



ふざけて茶化して楽しんでいた男の子たちも、しっかり聞いてくれました。それぞれになにか、感じてくれたのではと思います。
午後です。


ご近所さんが、帰省中のお孫さんを連れて遊びにきてくれました。前にも来てくれて、気に入ってもらったようです。

「来年もくる?きて?」と聞かれたくるみちゃんが、「あー、それは山下さんに言ってよ」と冗談で返してたのですが。あとで「あの人が、山下さんよ」とスタッフが教えてあげると、三きょうだいのお姉ちゃんが山下さんに「来年も、くるみちゃんをよんでください」と真剣にお願いしてくれてて、聞いてて涙が出そうでした。

写真、ひっくり返ってますね…
後で、パソコンで正します。
この日のくるみちゃん本人の反省日記
 

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