23日め「メリーゴーラン」

8月23日、23日めは「メリーゴーラン」。

割とこのアイデアは早い時期から口にしていました。「なんらかの太めの“ホース”で馬の首にしたい」(馬=ホースだから)、「その馬は自分から突き出ていて」「四頭、前後左右に外を向いていて」…、ということでした。
「馬の首のホース、何が太くていいかな」「掃除機のホース部分くらいの太さはほしいね」、みたいな話はしてましたが、その先が具体的にならないまま前日「ロバ&ピーチ」企画で忙しく、いつの間にか当日になってしまった…。という感じでした。


しかし、馬というには苦しい、青くて細いホース。制作道場で使う材料は、Amazon禁止。町内で調達できるもので作らなければならない、という決まりがあります。このルールは、昨年から受け継いだものです。
ともかく、青く細いホースの中に、太い針金を通して、形を決めていきます。

この日、たまたま親子の美術教室のため居合わせた木彫家の上妻利弘さんが、造形についてのアドバイスをたくさん下さいました。それだけでなく、メリーゴーランのキモ、馬の首部分、その形を崩さずキープさせておく仕掛けも、かなりお手伝い頂きました。必要な時に、必要な人材が美術館に居合わせて下さっている気がします。

四本の首には、いろんな動物のお面をつけています。

「はじまりまーす」
はじめは、こんなメリーゴーランでした。BGMは、くるみちゃんの鼻歌。


「動きは、こんなのでいいかな?」
「くるくる自転みたいに回ったほうが、それっぽいかも」
「メリーゴーランドっぽい音楽って、どんな曲がありますか~?ちょっと検索してくださーい」
「ちょっと待ってね~」
そういうくるみちゃんとスタッフ間とのやり取りも、隠すわけでもなく、大声で公開しています。

「ねえ、キリンが落ちたよ」
「えっ、じゃあ、それ持って、追いかけてくれたらいいんじゃないかな~」

「ついてきて!」
「ええ~」

「まって~~」

「いてて…」
転倒。

「くるみちゃーん、iPhone! それっぽい音楽、出るよ~」
「じゃあ、持って、まわる!」
…と、ゴーランしながら改良を重ね、最終的に行き着いたスタイルが、これです。

くるみちゃんは、テントの待機所に座っている。(※ガーランドで装飾のお手伝いをして下さってるのは、制作道場二回目来場のお客様です。ありがとうございます!)

お客様がオルゴールのスイッチを入れると、テントを飛び出し、回り始める。

傘はビーチパラソル。人参のスライスを飾りに下げて、華やかさを出す。

回るのは、ネジ式オルゴールが鳴っている間だけ。オルゴールが止まれば、くるみちゃんも止まる。

止まった。

お客様がスイッチを入れると…


回る回る。



おつかれさまでした。
この日のくるみちゃん本人の反省日記
 

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