小国小6年生鑑賞体験教室開催
毎年恒例となっている、小国小学校6年生の鑑賞体験教室が今年も開催されました。
バスで美術館にやってきた子どもたちは、午前中いっぱい、ゆっくり美術館で過ごします。
まずは、鑑賞教室。
現在開催中の「坂本善三の色彩 ゆらぎの美しさ」展を鑑賞します。
展示されている作品の中から1点、一番気に入った作品を選びます。そして、その理由を発表してもらいます。
真剣に見入る子どもたち。
一人ずつ気に入った作品をその理由を添えて発表します。
写真は、左から2番目の「光」を選んだ子どもたちがその理由を発表しているところ。
みんなそれぞれ作品の本質を見抜くような感想を述べていて、すっかり感動してしまいました。
さて続いて体験教室。
「ゆらぎの美しさ」というサブタイトルのついているこの展覧会は、善三作品の大きな魅力の一つである、揺らぎあい重なり合う色彩の美しさと、それが表現しているものを見てもらいたいと思って企画したものです。
子どもたちにはそのゆらぎの美しさ、ゆらぎにこめられる心の表現を体験してもらおうと思いました。
まずは、毎日見ている小国の暮らしの中から、きれいだなと思う題材を決めます。「川」「霧」「雲」「空」「夕日」「草原」「森」など、小国を彩る様々なものが子どもたちの心に浮かんだようです。
そして、それを水彩絵の具の淡い色彩のにじみや重なりで表現しました。普段学校では、にじまないように使う水彩絵の具。今回は、画用紙をぬらしてから描いたり、乾いていない絵の具の上にさらに絵の具を載せたりして、それぞれが工夫を凝らして美しいにじみを作っていました。
偶然の力を借りながら生まれる美しいにじみには、なぜか心がきゅうっと吸い寄せられるようなきもちになります。子どもたちの作品もどれも心動かされるものばかりでした。