小学校の鑑賞教室がありました。
小国町の子どもたちは、毎年一度学校の授業で坂本善三美術館にやってきます。今年も9月から10月にかけて、ひとクラスずつスクールバスに乗って小国小学校と小国支援学校小学部全クラスが作品鑑賞と美術体験に訪れました。
今年みんなが見た展覧会は「等価値ということ」。善三先生の抽象作品を前に「ふりかけみたい」「川みたい」「迷路みたい」と自由にものおじせず、どんどん感想を言葉にしました。鑑賞後は「おぐに児童画展」で自分たちの作品が飾られている様子を眺めて、その後、学年に応じた美術体験をしました。
小国小学校の1年生は庭の葉っぱを採ってきて絵の具で色紙に葉っぱのスタンプ。2年生と小国支援学校の小学部は、阿蘇黄土と黄土を焼いたベンガラの2色を水に溶いて石垣にお絵かき。3年生は石畳に紙を置いてえんぴつでなぞってこすり絵のフロッタージュ。
4年生は学芸員体験として、絵を額縁から外してサイズやサインの有無、キズの有無を確認しました。5年生は音や様子を表す言葉を思い浮かべて、それぞれにオリジナルの線に描いて表現しました。6年生は善三先生のグレーの作品を見たあとに、黒を使わず青赤黄と白の絵の具だけで自分のグレーを作る体験をしました。
学校に戻ってみんなに一枚ずつ感想シートを書いてもらっています。「石にいろをぬりました。すごくたのしかったです」(石垣にお絵かきの2年生)、「白い手ぶくろをはめて絵を持ち上げるところが、すごくきんちょうしました」(学芸員体験の4年生)、「何回も行ってたけど、坂本善三美術館に行って、楽しかったことは、いままでやったこと全部です」(6年生)。
みんな紙いっぱいにたくさんいろんなことを書いてくれています。それぞれに鑑賞と体験を楽しんでくれたことが伝わってきます。つい何度も読み返してしまいます。感想シートは6年分まとめて、卒業の時にお祝いにプレゼントしています。